あぁ、きっと私はずっとこの言葉を

待っていたんだ。

会ってまだ数日なのに確かに私の中に

侵食していく一条君の存在。

「あ、ありがとっ....」

私は泣きそうになるのを我慢して

一条君を見つめた。

すると急に意地悪そうに笑う一条君。

「あんま近いとキスするよ栞?」

「えっ!?」

色気たっぷりの声で囁かれて反射的に

体を離す。

び、びっくりした!

そうすると不満げに眉をひそめる彼。

「そんな思い切り離れられると逆に

複雑。」

「だ、だって...き、き、キスとか...」