ここから始まる

静かに重なったお互いの唇。

これだけで私はこの先あなたを信じて

いける。

「そろそろ戻るか。」

「そうだね。」

手を差し伸べられ遠慮がちに握る。

何度も頭の中で描いていたの。

あなたとこんな風に隣を歩くことを。

何度も諦めたの。

こうして手をつなぐことを。

大好きだよ。




一条君。