ここから始まる

再びざわざわとうるさくなる教室。

「薫、もういい加減にしろ。」

初めて聞いた元君の怒った声。

まだ反論しようとする薫ちゃんの声をさ

えぎり一条君が声を発する。

「なんかさ、栞が薫に俺をとられて

逆恨みみたいなこと言ってるけど。」

そこで一条君の目線はクラスメイトの

元に注がれる。

「俺がいつ薫のものになったの?

付き合ってる訳でもないのに。」

「えっ!」

その事実にびっくりして思わず声をだす