ここから始まる

「ほら好きにしていいよ?奏になら

なにされても....

「降りろ。」

薫の言葉を遮って低く声を出す。

さすがに俺の様子にびびったのか、

薫も困惑している。

「なんで、何も感じないの?」

悲しそうに顔を歪め俺の腕をつかみ

無理やり胸に押し当てられる。

お前に何か感じるものか。

俺が触れたくて仕方ないのは栞だけ。

「降りろって言ってるだろ。」

びっくりしたようにおれの上からどく。