ここから始まる

私、最低なことしてるんじゃない?

一条君に気持ちが伝えられないからって

市川君を利用してる気がする。

「栞ちゃん、最後に一緒に行って欲しい

とこあんねんけど。」

「え、うん。」

そういって連れて行かれたのはすっかり

暗くなった道を綺麗に彩るイルミネーシ

ョンだった。

「うわっ!綺麗!!」

思わず感嘆の声をもらす。

うわっ、市川君の前で恥ずかしい。

真っ赤になって俯くとまた市川君は

私の頭を撫でた。