「待って薫ちゃん!私本当にいいから」

いいからいいからと薫ちゃんも譲る気は

なさそうだ。

嫌だ、これ以上私は一条君の隣にいたく

ない。

そうじゃないと、あなたの大切な人を

酷く思ってしまう。

「やだっ!!!」

パシッと乾いた音が校庭に響く。