「ま、待って栞ちゃん!」

急に呼び止められる。

私はそっと後ろを振り返った。

「一緒に帰ろーよ!」

そういってまた可愛らしい笑顔を向ける

。動揺が隠せない。

「いや、そんなの悪いし。」

恋人同士の下校に割りいるほど、図々し

くはない。それに2人を見るのはもう

辛い。

「えー!帰ろうよ!」

「ちょ、やだっ。」

私の腕を引っ張って連れて行こうとする

薫ちゃん。