「やだー奏ってば。」

見に覚えがありすぎる彼の名前がきこえ

る。

横を歩くのはやっぱり薫ちゃん。

「あっ、栞ちゃん!」

私に気付いたのか可愛い笑顔を浮かべて

私に駆け寄ってくる薫ちゃん。

こんなにいい子なのに自分が嫉妬してい

ると思うと自分が嫌いになる。