「あっつ....」

やたらと室温が高い図書室。

制服の襟を仰ぎながら淡々と本の整理を

進めていく。なぜこんなことをしている

のかというと、時間は30分前に遡る。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「....かや..かやっ...!!赤谷栞!!!」

「んっ...」

激しい怒鳴り声と共にぼんやりとした視

界がはっきりとしていく。

「俺の授業で寝るなんていい度胸してん

じゃねーか。」

と目の前で怒るこの男はわが1年3組の担

任 真野 恭弥(まの きょうや)

しまった。あまりの日の気持ちよさに寝

てしまった。ここは素直に謝ろう。

「すいま「お前罰として図書室の整理

手伝え。」

はっ?なんで私が.....。っていうか急す

ぎて意味わかんない。

「ちょうど図書委員だしいいだろ。

はい、じゃあちゃんと授業受けてな?」

「はい....」

私は渋々了解した。ちょっと女子生徒に

人気があるからって調子のんなよイケメ

ン教師。っていうかめんどくさいから押

し付けてるな。

「仕方ないか....」

そう呟いて私は教科書を開いた。