「雪斗先生っ!」


「お、空ちゃん。
そんなに慌ててどうしたの?」


「ねえ!お願いだから、今から私が言うことに"嘘"って言って!!」



先生は困り顔。


でもそんなこと気にしてられない。


「時雨が事故に遭ったって、嘘だよね!?

時雨が意識不明の重体だなんて、嘘だよね!?」


「……っ!?

空ちゃん!どこでそれを……」


「答えて!!」



「……嘘じゃないよ。

時雨たちが来なくなったのは事故のせい。」


目の前が真っ白になった。



あの会話が時雨たちのことだってわからなければよかった。


でも、わかってよかった。


ただ、私はお見舞いに行く権利はない。



………そうだ、手紙を書こう。