「あ、のね」


「うん」



そんな優しく言わないで。


せっかく止まった涙が出てきちゃうじゃない……


「告白、されて。

嬉しく、って。」


「……うん」


「 でもっ…!

『俺の隣に来て、一生一緒にいてほしい』

って言わ、れた時」



「………」


「無理だと思ったの!

私はっ!………もうそんなに長く生きられないから」


「……」


「先生は、隠してるつもりなんだろうけど

気づいてるよっ!

………宣告された余命より、もうずっと短くなってるよね?」


「………」


「時雨の、言う『一生』は!

………時雨の人生の『一生』でっ!

時雨は余命のことなんて知らないから………」


「うん」


「………どうしたって、時雨と『一生』は、いられないじゃない」


「……そうかな?」