それでも私は仲の良かったころに戻りたかった。
……頑張ったけど仲の良かったころには戻れないと、嫌でも理解した。
いや、わかっていたんだ。
認めるのがつらすぎて、目の前の現実から目を背けていただけなんだ。
それから。私はだんだん蒼を恨めしく思うようになっていった。
『蒼はスポーツだってできて。
友達がたくさんいて。
クラスの人気者。
それだけ持っていてまだ望むの?
私はどうせ蒼より短い人生で。
もうスポーツなんてできないからだで、蒼が楽しそうに運動してるのをみてつらいんだ。
お母さんとお父さんの時間くらい私にくれたっていいじゃない!
私が死んだら全部蒼のものになるんだよ!
いいじゃん……』
『うるさいっ!
たとえそうなっても独り占めされんのは気にくわない。
でも!それ以上に
……死ぬなんて簡単に言ってんじゃないよ』
………最後の一言は蒼の本音だと信じたい。