「でもさ、空ちゃん。一つ忘れてない?」
「なにを!?」
いみわかんない!
「目の前で大切な人を失う辛さ。
…………知ってるでしょ?」
……知ってるよ。
「それがなんなの?!」
「え?わかんないの?」
わかんない!わかんないから聞いてるの!
「時雨たちはさ。空ちゃんのことを大切に思ってる。
そんな時雨たちはさ、なにも知らない。
空ちゃんは突然死んでしまった、ってことになる。
………空ちゃんの状況と似てない?
突然大切な人を失う、ってこと」
「そんなの!……関係な…」
「ね、空ちゃん。家族を失った時
『もっと一緒に居たかった』
って思わなかった?」
………思ったよ。
当たり前じゃない。
「まあ、時雨たちは空ちゃんが余命より長生きしたとしても、もっと一緒に居たかった、って思うか。」
……何が言いたかったんだろう?
「でも、俺が見てる限りでは。
空ちゃんも時雨たちのこと大切に思ってるように見えたよ。
……きっと、空ちゃんが後悔することになる」
