先行っててくれるのか!



なんて、心の中で喜んだ。



そんな私には目もくれず、時雨が向かったのは…………



ガチャ



バサバサバサバサバサバサバサ



………私の靴箱だった。



「そーらー?」



やべ。



「隠そうとしたって無駄だから。
今までだって隠してたつもりだろうけどバレバレだから」



じゃあ言ってくれても良かったのになあ〜



「ほら、袋。さっさと詰めて捨てるぞ」



「そうだな」



「ほーい」



"ありがとう"



心の中でつぶやいた。



まあ、この光景を女子たちがよく思うはずもなく。



いじめはまた始まった。



今回は心強い味方がいるから………嬉しい、な。