「……こんなに、ぼろぼろ、になってる、理解、が、気になる、の?」
「…う、ん」
空は笑って
「私が、ね。もうここにいるのは嫌だ、って暴れたんだ。ここ、に、連れて来られた……その日の…うちに。そしたら、さ。子供に対して………大の大人、しかも、男が、私を殴った。身代金、目当て…なのに私を……傷つけた。……バカみたい、でしょう?あいつら、も。私、も。」
空はバカじゃない、という意味を込めて首を横に振った。
「バカ、なんだ……抵抗、されたら…抑えつけよう、とする、でしよう?そんな、あいつらが、抑えるために、選んだ、手段が、暴力、だった……それだけなんだ」
悔しかった。
「泣か、ないで」
泣いてない!
と、否定しようとした。
「!!」
空が俺の頬に手を添えた。
急だったし、顔が近かったから、俺の顔はタコみたいに真っ赤になった。
「そ、らちゃん///近いっ!近いっ!」
学校の女が苦手で免疫のなかった俺は叫んだ。
そんな俺に、空は、
