え……
顔を上げて空を見る。
空は力なく笑って
「そうだよ。あの時一緒に監禁されてたのは私。時雨が柊グループの息子、ってわかった瞬間あの時のこと思い出した。」
空があの時の女の子だったんだ………
力なく笑った時の顔には、あの子の面影があった。
俺らの話を聞いていた四人は驚きを隠せない様子。
それでもみんな話が終わってないからか喋らない。
そんな中、ふと思った。
……俺の初恋の子はあの子で。
監禁されてた状況でなにしてんだ、ってかんじだけど。
今好きな子は空だ。
俺、は……
―――俺は同じ子に二度恋をしたんだ―――
