ハァ



先生はため息をついて



「うん、表情を見たらわかるよ……本当は許可したくないけどね」



「……やっぱり?」



「でも、いいよ。少しだけなら。……迎えに行くから思う存分泣いといで。誰にも聞かれないよ」



………だって今日は土砂降りだもん



「あーあ。倒れたばっかりだからいつも以上に不安だ」



「危ないと思ったら、迎えに来る前に戻るから」



そう言って私は部屋を出た。



『待ってるよ』



っていう先生の優しくて、少し不安が混ざっているような声を背中に受けて。






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病院の裏口に来た。