「あっ!時雨きたよ!」



晴が氷哉の肩を掴んで揺すりながら言った。



「晴、離してやれ」



取りあえず氷哉を救出。



「あー目の前が揺れてるー」



「ごっ、ごめん氷哉!」



「冗談だよ。笑」



……コントを見てるようだった。



雪斗も風斗も、同じようなことを考えてるだろうと思って二人を見る。



……マヌケ面だった。



二人とも口開けて



ポカーン



ってなってた。



コントより笑えた。



「……いい加減移動しないか?」



なんとか正気に戻った雪斗が言う。



その言葉で今の状況を思い出す。



「……俺ら正面入口で何してんだろ」