雪斗に連れられて空の病室に着いた。



空はいくつかの器具に繋がれて眠っていた。



「空!」



走りだした俺を雪斗は止めなかった。



ほんの数メートルだけど。笑



個室だったから、そんなにやばいのか不安になったけど、雪斗は



「個室のほうがゆっくりできるんだよ」



と言った。



どうにもそれだけじゃない気がして。



疑いの眼差しを向けた。



それでも雪斗は



「いろいろあるんだよ」



曖昧に言って、曖昧に笑うだけだった。



何も聞かされずにこの場にいる俺には、ほんの1秒ですら長いものだった。



そんななか。