それは夢だった

「おい!大丈夫か!?」

駆け寄る足音にざわめくホーム
私はなにがなんだか分からないまま放心状態
ふいに頬を数回ぺちぺちと叩かれた
その痛みに視線を向けるとスーツを着た男のサラリーマン

「しっかりしろ、大丈夫か?」

顔を覗きこむこの男にどうやら助けられたようで、なんとなく状況把握をした私は一度だけ頷いた

「ホームでしかも黄色い線近くで居眠りはやめなさい。」

ほっとした顔をしたおばちゃんにそう諭され、とりあえずもう一度だけ頷いた