私がそう尋ねると、男子生徒は平然と答えた。

「…魔法使いだが?」

「えっ…⁇」

私は驚いた。すると、男子生徒は不思議そうに私の方を見て

「そんなに驚くことじゃないだろ」

…いやいや、どう考えてもこれ驚くよね⁉︎誰がどう見ても驚くよね⁉︎ってか、いま普通に自分に突っ込んでる私の方が凄いよ…‼︎
って、違う違う…今こんなこと考えてる場合じゃないから私‼︎
もう、手短に相手してさっさと講堂にいかねば…(入学式は講堂で行われるらしい)
ってことで私はとりあえず話を切り替えることにした。

「…いや、普通、驚きますし!ってかとりあえず貴方が魔法使いなことは置いといて、さっさと講堂に行かねば…」

私がそう言うと、男子生徒はいきなり焦り出した。

「…すっかり忘れてた…‼︎」

…うん、なんか私の想像通りだよ…やっぱ入学式ってことわすれてたんだね。
私がそんなことを考えながら突っ立っていたら…

ーグイッ

「…⁈えっ…⁈ちょっと…⁉︎」

いきなり男子生徒に腕を引っ張られた。
そして、私が驚いているのを無視して

「…さっさと行くぞ。じゃないと入学式に間に合わないだろ?」

そう言って少しだけ笑った。

「…うん!」

私はとりあえず返事だけして男子生徒と一緒に講堂に走った