「…はぁ…はぁ…どうしよう…このままじゃ遅刻確定だよ…。」
私は、神無月 麗。15歳です。現在、通学路を猛スピードでダッシュ中。ですが、私は体力にはかなり自信がありません。
なので現在、息切れ中です…。
「って、自己紹介してる場合じゃないよ…‼︎」
周りの人が一斉に私の方を見た
おっと…私は思っていたことを声に出してしまったらしい…。周りの人の視線が痛いです…。
…でも、今は気にしないことにしよう。なぜなら、気にしていたら学校につけそうに無いし、入学式にも間に合わなさそうだから。
そうして再び私は学校へ向かって息切れしながら走った
しばらく(と言ってもあれから5分しか経ってないけど)走っていると、私と同じ制服を着て、私の前を歩いている男子が1人見えた。
(もしかして、私と同じ学校の生徒かな…?)
私はとりあえずその男子生徒に話しかける事を決心した。
「あ、あのぅ…」
とりあえず私はその男子生徒に後ろから声をかけてみた。
「…何?」
そう言って私の方に振りかえった男子生徒はかなりのイケメンだった…‼︎
顔立ちはかなり良く、整っている。髪は灰色だが、綺麗な髪質だ。身長も180cm近くはありそうだ。
「うっそぉ…こんな少女漫画みたいな展開って本当にあるんだ…」
そう私が言うと、男子生徒は変なものでも見るような目で私を見た。
(…ヤバイ!また心の声が漏れた‼︎)
だが、私が気づいた時には既に手遅れだったらしい。
「…は?何言ってんだかよくわからないんだけど」
男子生徒はそう言い放った。
(だよねぇ〜⁈普通そう思うよね⁉︎すいません、私が悪うございました‼︎)
でも、私には後悔なんかしている時間はない。だって、入学式の時間が刻々と迫ってきているのだから‼︎
…なので、時間のない私はとりあえず男子生徒の言葉をスルーすることにした。
「いきなりで悪いんですが、今は何時ですか⁉︎」
私が焦りながら男子生徒に尋ねた。
「…今?…8時30分だけど?」
意外にすんなりと男子生徒は答えてくれた。
だが…
「…ん?ちょっと待って…今8時30分って言った?」
「…ああ。8時30分だが?」
「…嘘でしょ…⁈入学式9時からなんだよ⁉︎今の距離から考えたら、9時までに学校につけないよ…‼︎」
「…ああ。そうだな。だが、それは普通に学校に行く場合の話だが。」
なにを言ってんだか、私にはわからなかった
「…?はい?どういうことですか?」
私は思わず聞き返してしまった。
「…だから、普通で行ったら間に合わないが、魔法を使ったら間に合うってことだ」
「…はい?今のは、私の聞き間違いですよね?この世に魔法なんてあるわけがな…い…」
…
私が喋っている途中なのにも関わらず、男子生徒はカバンから木の棒を取り出し、地面に何かを書きだした。
「え…ちょっと…?何をしているんですか…?」
私は思わず聞いてしまった。
だって、気になって気になってしょうがないんですもん…‼︎
「…は?魔法陣だが?」
…普通に答えられたよ⁈え?なに?私がおかしいのかな⁈
しばらく私が呆然としていると…
「…よし、出来た…」
どうやら魔法陣が完成したらしい。
興味本意で私は男子生徒が描いた魔法陣を見てみた。
「…この魔法陣の上に乗れ」
「…え?は、はい…」
何と無く言われるままに私はその魔法陣の上にに乗ってみた。
…すると…
ピカッ…
…⁈魔法陣が光出した!
すると、私と男子生徒は魔法陣から出た光に包まれた