横山さんが運転する車に乗り込み、奈々さんと後部座席に座る。
窓の外を流れていく景色を眺めながら、俺の頬を涙が流れ落ちた…。
声を押し殺しながら涙を流す俺の頬に、グイッとハンカチが押し当てられた。
慌てて隣の奈々さんを見ると、俺とは反対側の窓の外を眺めながら、
ハンカチを持った手だけ、こちらに差し出している。
奈々さんの不器用な優しさに…また涙が止まらなかった。
握りしめたハンカチからは
奈々さんのフローラルの香りがした…。
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