蓮に告白して



『お願い…抱いて…』



と季節外れの海で言った20歳の私…。



あの日から…ずっとずっと自分の気持ちを押し留めて


【物わかりの良い先輩】


【仕事の仲間】


で居続けようとした。


でも…蓮の梨花ちゃんへ向ける視線を自分のものに出来たらって…そう…ずっと考えてたのも事実。


この想いを蓮に正直に伝えよう…。






フッと事務所内を見渡すと、珍しくデスクワークをしている横山と目が合った。




「ねぇ…横山…。

蓮って今日の何時の便で帰ってくるの?今日って…横山が迎えに行くの?」




何かを察した様子の横山がフッと微笑んだ。




「今日の18時着の便ですよ。

社長良ければ蓮さんを空港まで迎えに行ってくださいよ。

デスクワークが終わらなくて、自分が迎えに行けそうにないので…。」




「……ありがとう横山。

じゃあ私が迎えに行ってくるわね。」