「~~~っっ!!」




私が何も言えず、固まっていると…




パッと腕を緩め、身体を引き離し、肩に手を置いたままの横山が、私の顔を見てニッコリ微笑んだ。





「奈々さんの想いが…蓮さんに真っ直ぐ届くように……



【社長】と【モデル奈々】の鎧を脱ぎ捨てて…想いを伝えることが出来るように…




俺の……



ありったけのパワーを込めて…





そして…俺の……


届かなかった想いの代わりに…奈々さんの想いが上手くいくことを願って……。




いつでも俺は…2人を…ううん…


【あなたを】…応援してるから…。





頑張れ♡奈々さん♡」





そう言うと、横山はもう一度ニコッと微笑み、時計を確認すると




「じゃあ社長、タクシー待たせているので帰りますね。


それでは…おやすみなさ~い♡」




「………おやすみ。」





そう言うと手をヒラヒラ振りながら、横山はエントランスを出て行った。