* * * * 金曜日の夜。 俺は…成田空港に向かっていた。 梨花がニューヨークに行ってから、まだ数か月しか経ってないのに…もう何年も会って居ないような気がする。 普段は、運転する時のみつけている眼鏡をそのまま付けて、車を降りた。 到着ロビーに向かい、梨花の乗っている飛行機の状況を確認する。 もうすぐ梨花に会える。 逸る気持ちを抑えるように、大きく息を吸い込んだ。 その時…… 「ただいま~っっ♡♡」 目の前から大好きな人が…笑顔の梨花がスーツケースを引きながら出てきた。