すると…梨花は抱き締められたまま、顔だけを上に向けた。
「頼ってるよ…。
蓮には…もう十分すぎるくらい頼ってる。
未来の想い出が詰まりすぎているマンションに帰れない私を…
1人だと全く眠れない私を…
夜中に目が覚めた時…不安で堪らなくなる私を…
ずっとずっと優しく包んでくれてるのは蓮だよ…。
蓮の前で涙を堪えている訳じゃないの。
もう涙が枯れてしまったのかもしれない…。
どんなに辛いと思っても、苦しくても、悲しくても…涙が出ないの…。」
梨花の言葉を聞いて、俺も胸が苦しくなる。
未来…ごめん。
きっと未来は俺と梨花の為に居なくなったんだろう?
梨花の事が好き過ぎて…離れるという選択肢を選んだんだろう?

