俺は鴻上くんにバスローブを渡し、その場を去った。 バスローブに着替えさせた梨花を抱えて、鴻上くんがリビングに来る。 鴻上くんの腕の中で、安心した顔で眠る梨花が見える。 俺の腕の中では ずっと震えていたのに……。 また…俺の心にチクッと何かが刺さった…。 俺は今日の撮影から、梨花の携帯を見て連絡させて貰った所までの経緯を鴻上くんに説明した。 「そう…でしたか…。 連絡有難うございます。 助けて頂いて、本当に有難うございました。」 俺が原因を作ったのに…お礼を言う鴻上くん。