梨花が浴室に入ってから、だいぶ経っている。
心配になった俺は…脱衣所の外から中に向かって呼びかけた。
「梨花ちゃん…大丈夫?」
中からはシャワーの音はするものの…返事はない。
脱衣所のドアを開け、もう一度呼びかける。
「梨花ちゃん。」
「…………。」
何度も呼びかけてみたが、全く返事がない。
さすがに浴室の扉を開ける訳にはいかないだろうな…。
どうする…?
1人暮らしだって言ってたから、家には誰も居ないだろうし…。
「あぁ…そうだ…。
彼氏……。」
そう思った俺は、脱衣所を出ると梨花のスマホをバッグから取り出した。

