「はじめは寒いからヤダ~~っって思ってたのに、やってみると…意外と楽しいわ。」
私が蓮に向かって、そう言うと…蓮がいつものフワリとした笑顔を浮かべた。
「良かった…。
奈々さんにいつもの笑顔が戻って。
さっき事務所に居た時は、何だか元気なかったから…。」
え??
私がさっき…蓮とRiNの事を思って元気がなかったから、今日…連れ出してくれたの?
心配してくれたのだろうか…。
いや……
でも……
それは…きっと事務所の先輩としてだ。
蓮は私に特別な感情なんて持っていない…。
「……私は…元気よ…。」
蓮の言葉に…強がりを言う。
すると…蓮は私の強がりを見抜いているかのように、笑顔のまま…私に花火を手渡した。
「もうこの線香花火で最後…。
奈々さん…どっちが長く持つか競争しようよ。」
「……いいわ。
じゃあ…負けた方が勝った方の言うことを、何か1つだけ聞く。
それでどう??」
私の提案に、蓮が微笑みながら頷いた。

