「なにも考えてなさそうで色々と考えてて
周りを見ていなさそうで人一倍見てて…

なによりも友達想いだから

だってさ…」





「………っ」





そうだった…

そうだったんだ…





「私も山崎から聞いた時
今の真依みたいに驚いた。


思い返せば心当たりはあった。

でもそれは…近くにいる私達でも
言われなくちゃ分からなかった。

美咲は気遣って
しかもそれを悟られないように隠すのが上手い。


そこがいいんだって」





気付かなかった。



確かに今まであったかもしれない。





私が隣のクラスの子にダル絡みされてる時も
何気なくクラスの子に気付かれないように
私を連れ出してくれたり…



なにかあるといつも助けてくれた。






「美咲が気を使い疲れた時は俺が支えてやりたい。
山崎はそう言ってた。

お互いワガママに見えて
お互いを支えあってる。
だから応援したくなる。」





琴音の言う事に全て頷けてしまう。



あの2人は確かにケンカするけど

それはお互いをよく知っての事で…

スゴイな…。





それなのに私は自分の事ばかりで…





「美咲に謝らないと…」





「それはいいけど
まずはお礼でしょ?」




「あ…うん

今までのこと感謝しなくちゃね」





「いや、それもそうなんだけどさ


やっぱ真依は気付いてなかったか…」





私が気づいてない??





「どういうこと?」




私の質問に琴音は答える。