「えっと最後は魚屋さんか…」
私はメモを見てつぶやく。
どうやらこの町には大きなスーパーが無く、商店街でひとつひとつ揃えなければいけないらしい。
それはそれで楽しそうだけど、何となく怖かった。
だけどそんな心配及ばず、八百屋のおばちゃんは、初めて見る私を可愛がってくれてネギをサービスしてくれたり、お肉屋さんではお肉を少し多くしてもらった。

「あそこかな…」
それらしきお店を見つけ近づいてみる。
「うわ」
私は思わずつぶやいてしまった。
超怖いんですけど…角刈りの頭、ガタイが妙にいい、しかも声でかい中年のおっちゃん。それでも何とか声をかけた。

「あ、あの…」
「…あぁ??」
何?!急に睨まれたんですけど?!こわ!!

「お前よそ者か、よそ者にやる魚なんてねぇんだ。さっさとでてけ!」
「えっ」
というかいきなり怒鳴られたんだけど、何この人、ちょっと理解不能ですわ。
普通の可愛い女の子なら、この時点で泣き出してもおかしくないけど、そんな理不尽レベルで泣いてたら、私は毎日大号泣だから!
もういいや、これで魚を買えなかったのは全部父さんのせいにしよう。うん、そうしよう。と思いつつ、魚屋を出ようとすると、

「よそ者のくせに挨拶もしないで出てくのか!」
「え」
ちょっと待ってw何この人w声かけたら怒ったくせにww
ちょっと近くの人もチラチラ見てるなら、誰か助けてよ!!どうすればいいの私!!!!