「いやー予想以上の子だったね!」
しょんぼりしている海音くんを横目に、真琴くんはけろっとして言っていた。あっやっぱりこの人ドSの香り。青葉くんよりはまだましな方だけど。

「何か言った???」
「いえ、何でもございません。」
笑顔だけど目が笑ってませんよ!青葉くん!!

「な。どんなごつい子かと思ったら、普通にそこらの子から群を抜いて美少女だし。しかも強いし!」
えっ何?理巧くんなんて?ああ幻聴か。そうか。なるほど。

「これなら、こっちが目を付けたのも分かるよね。可愛いもん。」
「海音ナンパすんなよ。」
あれっちょっと待って?さっきから幻聴がひどいなぁ。今度耳鼻科行くか。
そういえば近所に悪口を言われると、美人と言われたとしか聴こえないらしいおばちゃんがいたけど、元気にしているだろうか。

「でも俺、恋愛対象にするタイプじゃあねーな。」
「俺もー。妹にしたい。」
「またそのパターンか!!」
もうこのパターンに慣れてきた。何気に幸透くんの妹にしたい発言が、意味分からないよ!!?

「ちなみに俺は親友にしたいタイプかなー。」
「俺もかな……。」
海音くんと真琴くんも言った。何、私そんなに同年代から女の子として見られてないの?

「年下にみえるからかな…。 流行り的にはかなりモテると思うけど。ごめん、俺年上が好みなんだ。」
海音くんに真顔で言われた。そういえば、イケメンって年上が好きになりやすいんでしたっけ。

「つまり、ここで樹琴が好みなのは療介と啓太だけってこと?ただでさえ年上から狙われているのにぶっ!!!」
吹雪くんが、青葉くんと永尾くんに顔面を殴られていた。
ああ、イケメンがもったいない。私のことはさておき、まぁどうせイケメンだしね。お前らは。