「じゃあまず、自己紹介でもしていこうか!!」鈴鹿くんがニコニコ笑いながら言った。このトークの進め具合といい、アイドルみたいだな。あらゆる面で。

「ってことで言い出しっぺから!!どーも、鈴に鹿で鈴鹿、希望の希に輔で希輔。鈴鹿希輔(スズカキスケ)でーすっ!!よろしくっ!!」
一昔前のアイドルみたいなポーズをとりながら高らかに宣言する鈴鹿くん。
それでも似合ってしまう辺り、イケメンというやつは恐ろしいものだ。

「次俺ね!えっと吹雪に、貴族の貴に弥生の弥で吹雪貴弥(フブキタカヤ)!よろしくね!!」
人馴つっこい笑顔を浮かべて、吹雪くんは笑った。草食系!!と一部のお姉さまが喜びそうなお顔をしてらっしゃる。

「席隣だけど、一応。青葉に治療の療に介で療介。青葉療介(アオバリョウスケ)でーす。よろしくー。」
軽く笑って青葉くんは言った。というか華奢で小さいくせに、表情やら喋りかたがやたら大人っぽい。
まぁ結局?イケメンは何をしても??イケメンなんですけどね??

「さっきも言ったけど、永尾啓太(ナガオケイタ)。よろしくね。」
最低限しか喋らないスタイル、永尾くんらしいな。このふわふわした雰囲気、天然のにおいがする。
……あれ?もしかして、このイケメン集団、属性コンプリート?
元気なムードメーカー系、草食馴つっこい系、大人びたドS嫌味系、天然かつ紳士系。
あれ?この人たちに足りないものなんてあるの?