そんな時に振って湧いた交換留学生の話


俺は迷いに迷った。


俺がいなくなったら、途端に天はモテるだろう。


俺という壁が無くなったら、天をモノにしたい男は腐るほどいるだろう。


でも今の俺では天を振り向かすには相当な天変地異でもおきなけりゃ無理な話だ


だからおもいきって留学する事に決めた


帰って来て、変な男がいたら奪えばいい


だって、天はこの俺様のモノになるって決まってるから。


こんなに可愛くて飽きない女は天以外にいないから。


俺が愛せる女は天しかいないから。


そして約2年の留学も終わり
俺は天の所に帰ってきた。


天は俺がいない間に輝きが更に増していた。


確かに天は月のようだ。
真っ暗な道を照らし出す綺麗で明るい月だ。


いやらしさは感じさせないが
気品があって、気高くて、全く男に媚びないような態度だが
なんともいえない色気が溢れ出している


何人かの男と付き合った事があるらしいが、どれも長続きしないようだ。




鉄の女


あだ名をつけたやつ!感謝だな!!


俺がトロトロに溶かしてやるよ!!


もう俺も子供じゃねぇし
これからは俺の愛情をこれでもかってほど注ごう。


天の心を溶かせるのは俺だけ
だって、天の心を鉄の塊にしたのは俺だから


天がいくら嫌がっても振り向かせる。


天を泣かすのも
笑わせるのも
喜ばせるのも
怒らせるのも
幸せにするのも


俺だ


今度こそ、チャンスを生かす。
今度こそ、天を振り向かせる。


もう、どんだけ天が嫌がっても俺は天を離さない。


俺の愛で、天の心を溶かすよ




ーーー健夫サイドおわりーーー