白い雛鳥


-リィナside-

「…やはりこの格好は少々違和感があるな」

いつもより大きな手のひらをまじまじと見つめながら思わず苦笑する

この姿はなりたくてなった訳ではない

いや、今回は違うか


宝石の媒体無しに闇の魔法を使用するとこのように声も姿も全くの別人になってしまう

光の魔法もまた然り

効力は使用している間で切れると途端に元に戻る

それは人間が本来使うことのできない属性を使っている代価なのか定かではないが、いつもフードを目深に被っているためさほど不便には思ったことは無い

今回はそれを利用したのでものは使いようだ


『…い……な……』

外で何やら団長と話す声が聞こえてきたかと思えば、すぐにガタガタと外から荷馬車の鍵を開ける音がして

私は咄嗟に目の前にある扉に手を伸ばそうとしたが間に合わず

次に飛び込んできた悪魔族の2人に思わず目をパチパチとさせた