シャロンはふむ…となにやら思案顔でしばらく顎髭を撫で付け、ふと私を見上げてニコリと微笑む
「実に興味深い話です。貴方は随分と経験されている方だ。もう少し話を伺いたいんですが、今宵の宿はもうとってありますかな?」
「いや、まだだ」
「でしたら私達のとっているティニエの宿で休まれて下さい。せめてものお礼です」
私はチラリとシノを窺い見るとあからさまに警戒心剥き出しでシャロンを睨み付けていて、思わず小さく笑ってしまった
「リィナさん?」
「いや、なんでもない。」
全く…お前は揺らぎないな。主人を守ろうとする健気な姿がいじらしい
コホンと咳払いをしてシャロンの提案とやらに思いを巡らす
ティニエへ入れる上に宿まで提供してくれる。願っても無いチャンス
「分かった」
「え⁉︎」
些か美味い話過ぎるが、これを逃す手はないと早々に判断し、シノの責めるような視線を無視して首を縦に振った

