だけど、いつまで経っても衝撃は襲ってこず僕は恐る恐る目を開けた
「え…?」
辺り一面に広がる光景に僕は言葉を失った
どこを見渡しても真っ白で周りが見えない
数十センチ先でさえ視界が塞がれている
どういう事?
ここは天国?
思わず身体中触ったり頬を抓ってみたら確かに痛みはあるし、肌が少し湿っているのを感じる
「……霧?」
漸くその結論に辿り着いたのと同時に大きな呻き声が聞こえた
え…え?何が起こってるの?
そのあと嵐のようなすさまじい風が起きて、僕は必死に近くの木にしがみ付いた
轟々と音を立てて風が吹き荒れ、木々が
折れそうなほど捻じ曲がる
暫くその状態が続いたかと思えばピタリ止み、霧が晴れるとまた僕は驚くしかなかった
「こ…れは」
僕のすぐ目の前で斧を振りおろそうとしている巨人
その巨人の後ろには太くて大きな氷の矢が無数に突き刺さっていて、奴はその格好まま息絶えていた
他のモンスター達も何者かに切り裂かれ絶命している
団長も含めた皆、この出来事に動揺を隠せないようだ
一体誰が…
「おい坊主」
突如頭上から響く凛とした声
決して大きな声で無いけれど、僕の鼓膜を震わせるのには充分だった

