-no side-
門番は二人。
悪魔族は耳が少し尖っている以外容姿は人間と殆ど同じで昔は生えていた漆黒の翼は今は退化してしまい多くの者が持っていない
力は獣人に次いで強く、魔力も高い。
おまけに好戦的な者が多く、リィナにとって面倒臭いの何者でもなかった
「どうしますか。リィナさん」
「出来れば商人の引く馬車の荷台に紛れて行くのが都合が良いんだが…」
こんな真夜中に…魔物が辺りを彷徨き、盗賊が出ないとも限らないこの道を商人が通る筈も無く、リィナは小さく溜息を吐く
ふと、シノは耳をピクンと震わせ顔を門とは別の方向へ向けた
「リィナさん、あちらから騒がしい声と足音が」
「…放っておけ」
声は街灯から外れたあぜ道かららしく、こんな夜中に無茶をする者もいるんだなと興味なく呟く
何と無くジッと見ていたら目が慣れてきてあぜ道にいる影がはっきりと見えてきた
「あれは…」
どうやら旅の集団のようで、大きな獣相手に何人かが交戦している一方、1人の年端もいかない男の子が木を背にして目の前にいる巨人に1人立ち向かおうとしているのが見えた
巨人は鼻息荒く大きな斧を持っており今にも襲いかかろうとしている
「…チッ」
「…リィナさん?」

