「……た…ら」
「…ん?なんだ」
小さく呟いたシノの声が聞き取れず、彼の口元へ顔を近付ける刹那
シノはばっと顔をあげてキュッと口を結ぶ。何かを決意したようだ
「だったら、俺はいつか絶対リィナさんよりも強くなります。貴方を守れるくらい強く!だから…」
だからその時は…お願いですから全てを話してください
最後の言葉は消え入りそうな、子犬のようにか細い声で
「……ッ」
私は衝動的に抱き着いた
嗚呼…何時から彼はこんなにもまっすぐな目をするようになったのだろうか
そんな顔をされると、否定的な言葉を吐けなくなる

