「神獣使いとは、まぁ…簡単に言えばその辺の大きなモンスターをペットにしている奴の事だ」

『ワーオ☆すごいザックリ省略したネ♪それじゃあこのワンコちゃんに誤解されるんだけど』

「ワンコって言わないでくれませんか?俺はシノっていう名前があります。で、リィナさん?俺、いまいち理解できてないんですけど」

適当万歳のリィナが説明すると余計に分からなくなり、シノは頭を抱える

見兼ねたネルはケラケラ笑いながらもシノに分かるよう噛み砕いて説明してくれた

『神獣使いっていうのは、各国で崇められている神様が乗っていたとされる獣達のお世話をしている者の事ヨ♪

まぁ、こんなこと言えば聞こえはいいけど単に凶暴な獣を扱いきれなかった役人が私達に泣き寝入りして、この子たちを押し付けたっていうだけだネ☆』

ニコッと笑いながら話しているが内容が決して穏やかではない

「…そんな神聖で獰猛な獣を連れ回して大丈夫なんですか?」

『ダーイジョーウブ♪国にはキチンと許可取ってるし、この獣とはちゃんと私と契約してるから私の言うことはなんでも聞いちゃうノ♪』

その証拠に、とメンリルとネルの首には銀で作られた首輪がつけられており、なんでも、互いの魔力を注いだアクセサリーを身に付けると契約完了らしい

「…ということだ。分かったか?犬っころ」

「はぁ。分かりましたけど、どうしてこの人を呼び出したんですか?」

『おお!リィナちゃんには犬呼ばわりされても本望ってコト?あの野獣が随分丸くなったっていう噂は本当だったのネ』

「そうじゃないです!横槍入れないでください!」

ガルルル…と唸り声をあげるシノにからかい甲斐があるなぁと笑うネル

リィナはというと、いつの間にか遠くの方でメンリルと戯れていた