ちゃらい男の子の声に、振り返る。
店の2Fから、アイドルばりの可愛い男の子が降りてくるところだった。
「なんだよ、一ちゃんもデート?」
「チッ…お前もいたのかよ、ひかる」
不機嫌に睨みつける一也にもまったく動じてない。
ニコニコ愛想のいい笑顔のまま、歩み寄ってきて、一也の後ろにいたあたしの顔をヒョイっと覗き込んできた。
「あれ?ニューフェイスだね。こんにちは」
「…こんにちは」
「俺、鹿山ひかる。一也とは幼稚舎からの幼馴染みで、悪友なんだ」
「えっと、千聡です。門倉千聡」
自分の立場をどう名乗っていいのかわらかず、とりあえず名前だけを口にする。
ひかる君の上から下まで眺める視線は卑猥なものは含んでいなかったけど、けっこう不躾だった。
値踏みするようなのがけっこうカンに触る。
でも愛想はいいし、態度も悪くないから別にあたしを蔑んでいるわけではないらしい。
「なにげに、一ちゃんのストライクゾーンど真ん中だね、君」
「…そうなの?」
「うん。スタイルいいし、大人っぽいよね」
…大人っぽい、実際この子が一也と同い年なら高校生だろうから、いくつも年下の子にそんなことを言われるのはあまりいい気持ちじゃなかった。
「そいつ、それでも俺らより年上だぜ」
「え?そうなの?」
「…童顔だと言われたことはないけど、まあ、フけてるわけでもないかな」
「ぷっ!」
噴出してケラケラ笑う顔に屈託がない。
ふわふわの猫っ毛は金髪だし、むしろひかる君の方が童顔で、見た目あんまり一也の友達っぽく見えなかった。
まあ、高校生のくせにピアス開けてんのは、一也も一緒だけどね。
背の高さはあたしより少し高いくらいで、長身の一也と並ぶとけっこう小柄だった。
「面白いね、この子。何、新しい彼女?」
「…まえ、言っただろ。俺の新しい婚約者」
店の2Fから、アイドルばりの可愛い男の子が降りてくるところだった。
「なんだよ、一ちゃんもデート?」
「チッ…お前もいたのかよ、ひかる」
不機嫌に睨みつける一也にもまったく動じてない。
ニコニコ愛想のいい笑顔のまま、歩み寄ってきて、一也の後ろにいたあたしの顔をヒョイっと覗き込んできた。
「あれ?ニューフェイスだね。こんにちは」
「…こんにちは」
「俺、鹿山ひかる。一也とは幼稚舎からの幼馴染みで、悪友なんだ」
「えっと、千聡です。門倉千聡」
自分の立場をどう名乗っていいのかわらかず、とりあえず名前だけを口にする。
ひかる君の上から下まで眺める視線は卑猥なものは含んでいなかったけど、けっこう不躾だった。
値踏みするようなのがけっこうカンに触る。
でも愛想はいいし、態度も悪くないから別にあたしを蔑んでいるわけではないらしい。
「なにげに、一ちゃんのストライクゾーンど真ん中だね、君」
「…そうなの?」
「うん。スタイルいいし、大人っぽいよね」
…大人っぽい、実際この子が一也と同い年なら高校生だろうから、いくつも年下の子にそんなことを言われるのはあまりいい気持ちじゃなかった。
「そいつ、それでも俺らより年上だぜ」
「え?そうなの?」
「…童顔だと言われたことはないけど、まあ、フけてるわけでもないかな」
「ぷっ!」
噴出してケラケラ笑う顔に屈託がない。
ふわふわの猫っ毛は金髪だし、むしろひかる君の方が童顔で、見た目あんまり一也の友達っぽく見えなかった。
まあ、高校生のくせにピアス開けてんのは、一也も一緒だけどね。
背の高さはあたしより少し高いくらいで、長身の一也と並ぶとけっこう小柄だった。
「面白いね、この子。何、新しい彼女?」
「…まえ、言っただろ。俺の新しい婚約者」

