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それは中2の夏。
野球部の合宿中に俺は倒れた。
よく覚えていないが、発作を起こしていたとあとから聞いた。
目が覚めると一瞬どこにいるのかわからなかった。
でも病院特有のにおい、白い天井、白いカーテンで、すぐにここは病院なんだとわかった
なんで俺、酸素マスクなんかつけてんだよ…
『陽斗…目、覚ましたのね』
第一声は母親だった
目が赤く、泣いたあとだと分かった
『高崎さん、では別室に来ていただけますか』
そう入ってきたのは白衣を着た眼鏡の人。
ここの医者なんだろうか
看護師の人が酸素マスクを外しゆっくり俺の体を起こす
体が妙に重い