向かった先は病院の中庭。 病院自体が大きくないから、すごく狭い。 あたし達はベンチに腰をかける 話をしたい。 どうして病院に来たのか。 そしてあたしに隠してること。 だけどうまく切り出せない… 「俺さ…」 言葉に出せないでいると、ハルが口を開いた 俯くことしかできないあたし。 すると右頬がハルの温かい手に包まれる 「俺の目を見て」 その眼差しはとても強く、けれど悲しそうにも見えた 「少しは感づいてたかもしれないけど…… 俺……病気なんだ…」