「じゃあ僕、これから診察だから。来てくれてありがとうね」

そう言って立ち去る先生の背中を見つめる。

ハルにもし何かあったら…


あたしが考えてることが本当だったら…


「優希、行こう」


ハルは、あたしになにか秘密を隠してるの?

「…その前に、聞きたいことがあるんだけど」


勇気を出してハルの目を見つめる


ハルはそんなことしないよね?

ずっと一緒にいたんだもん。


4年分の溝はできてしまったけど、それを取り戻せる距離にあたし達は今いるもん。


「とりあえず行こう」


どうしてそうやってすぐそらすの?

待ってよ…

「あたしの話を聞いて!」

「聞く!聞くし、話すから…場所を変えよう」