エレベーターで5階に上がり、フロアを歩き回る

「あ、いた。岩城先生!」

ハルが声をかけると、白衣を着た男の人が振り返る

眼鏡をかけた少しタレ目の先生だった。

きっとこの人はお医者さんなんだろうな


「あれ、陽斗君久しぶりー!」

何、知り合いなの?

「調子はどう?」

「まあ、いい感じかな」

「発作も?」

「それも最近はないっす」

…発作?

なにそれ…ハル、どこか悪いの…?

「じゃあ、向こうがあってるみたいだね……隣は、もしかして、彼女さん?」

「まあ…」


まあ…って…。そこははっきりしてくれてもいいんじゃないの?