冷房の効かないバスに乗られること1時間
「暑っ…」
あたしはこの言葉を何回口にしただろうか
今日は1日乗り物に乗っていたせいか、すごく気分が悪い
ハルの隣にいるのに…わくわくしない
せっかくの雰囲気をぶち壊してるよ…
「優希、大丈夫か?」
「大丈夫…」
じゃないよ〜
てか、あたし汗大丈夫?におってない?
「汗くせえ…」
やっぱりー!!あたしにおってる!
「ごめん…ほんっとごめん…」
あたし今、確実に女子力の塊もない
好きな人が近くにいるっていうのに…
「あー、ちがう俺。男の汗のにおいのがきついよね」
「ごめんな」と軽く笑うハルは、あたしに気をつかってくれているみたい
