まさか、この人がハルの彼女…?



こんな人が彼女なら、あたしはかないっこないよ…

こんなとこ見ていたくない

なのに気になってしまう自分がおぞましい


《まもなく○○駅…》


それはあたしの大学の最寄駅だった


そのまま知らないふりをしようと電車を降りようとしたとき…


―ドキ…


顔を上げるタイミングが悪く、あたしとハルの視線がバッチリと重なる


サイアク!!目合っちゃった!


「あ、ゆ…」


ハルの声を無視してあたしは逃げるように電車を降りた