バッグを持つ手が震える


顔を上げるとさっきの男性があたしをじっと見ていた。

ほんとに…ハルなの?



ハルの顔つきは少し変わっていた


それもそのはず、あたしが知っているハルは
高1で止まったまま。


4年も経ったんだから顔つきが変わるのも無理はない


だけど…まだ信じられない


もう会えないと思っていた人が今目の前にいる

そしてもう二度とハルがあたしを呼ぶことがないと思っていたのに、今あたしを呼んだのは間違いなく、ハル



そう思うと得体のしれない感情がこみ上げてきた


バッグの持ち手をギュッと握り締める