沙月が連れてきてくれたのはデパートの中にあるアクセサリーショップ。

可愛いアクセサリーがずらりと並んでいる


「沙月、これ可愛くない?」

あたしが見せたのはハートのネックレス

「それ…優希がつけてるのとそっくりだね」


だめだ。ハルとの思い出が邪魔する…


その時、沙月の携帯が鳴った


「もしもし?うん…今から?今は優希と…」

誘われてるみたい

「悠太くん?」

小声で話しかけると沙月はこくりと頷く

「行ってきな。あたしはいいから」


「ごめん…悠太?今から行く…うん、じゃあ」


電話を切ると顔の前に両手を合わせて「ごめん」
と謝ってきた

「いいって、早く行きな!」

「うん!またね!」


本当に沙月は幸せ者なんだから


あたしもネックレスは買わず、帰ることにした